オイルサーディンの話
テレビでもよく取り上げられる竹中罐詰のオイルサーディン
しかし、おそらくほとんどの方が見たことのないデザインの
オイルサーディンがここ府中に秘かに陳列・販売されている
通販でも販売されていない・画像検索も1件しかヒットしな
いという(調査当時)そのオイルサーディンは、左の青缶だ
一方多くの土産店やホテルで販売されているのが右の緑缶だ
ネットでも大量に画像が流通し、通販でも人気商品のようだ
これらの2種類の商品、違いをまとめると下表のようになる
缶カラー口口口口青口口缶口口口口口緑口口缶
天橋立観口口口口昇龍観口口口口口口飛龍観
撮影地区口口口口府中地区口口口口口文殊地区
撮影場所口口口口傘松公園口口口口口ビューランド
鰯の種類口口口口カタクチ口口口口口マイワシ
当店価格口口口口450円口口口口口500円
巷の評価口口口口おいしい口口口口口すごくおいしい
私の記憶では、昔のすぎのやには青缶しか置いていなかった
だから、青缶のあっさりしたイワシの味になじんでいるので
青缶より緑缶が上という世間的な評価はあまり気にならない
しかし、オイルサーディンの起源はやはり緑缶のマイワシだ
竹中罐詰社長によると、昭和38年以降、マイワシ漁獲量が
減っていくのに従って、代替にカタクチイワシを使い始めた
現在は、マイワシが回復傾向、カタクチイワシが減少傾向に
あるようだ。カタクチイワシの青缶生産量は10分の1程に
なったそうで、今後も徐々に減っていく可能性が高いという
では現在、青缶はどこにいけば手に入るのだろうか?それと
同時に思う。なぜうちは昔、青缶しか置いていなかったのか
可能な範囲で、各地区のオイルサーディン販売状況を調べた
★ 府中地区(大垣)★
店口口舗口口口青口缶口口口緑口缶
土産店A口口口450口口口490
土産店B口口口450口口口490
土産店C口口口450口口口490
土産店D口口口450口口口500
土産店E口口口470口口口520
土産店F口口口ーーー口口口520
土産店G口口口520口口口ーーー
★ 府中地区(ロードサイド)★
土産店H口口口ーーー口口口515
土産店I口口口ーーー口口口515
土産店J口口口ーーー口口口520
土産店K口口口ーーー口口口550
土産店L口口口ーーー口口口570⁂ ⁂上等な箱入で中身が見えないため参考記録
★ 文殊地区(智恩寺周辺)★
土産店M口口口ーーー口口口515
土産店N口口口ーーー口口口520
土産店O口口口ーーー口口口550
土産店P口口口ーーー口口口550
ホテルA口口口ーーー口口口550
★ その他地区 ★
ホテルB口口口ーーー口口口540
BAZR口口口ーーー口口口502
NSGK口口口ーーー口口口513
FQYA口口口ーーー口口口540
青缶は府中大垣だけでしか手に入らないという結果になった
なんで文殊には無いんだろ?と周囲に尋ねたところ、ひとつ
予想外の示唆が得られた。それぞれの缶のデザインのせい?
つまり、文殊は文殊から見た飛龍観がデザインされた緑缶を
取扱い、府中は府中から見た昇龍観がデザインされた青缶を
取扱っている。とはいえ、起源は緑缶だから、それも取扱う
このような経緯で、府中は2種類置く店があると推測される
ただでさえ商品種類の多い竹中罐詰製品群であるから、青缶
を置かないのを理解するのはたやすい。緑缶のみの店舗では
高価な3個入・5個入の箱の商品陳列が充実しているようだ
青缶と緑缶で迷わせるより、緑缶ブランド1種類のみで価値
を高めて、より高級感ある贈答用も手に取りやすくしている
のだろう。しかし府中以外で1店ぐらい青缶をおいていても
不思議ではないのに、見事にない。戦略が一致しているのか
青缶がやはり味で劣るとみられているのか、それとも………
では、傘松公園にある土産売場には青缶はあるのだろうか?
いや、当然あるとしても、果たして緑缶はあるのだろうか?
対岸の、いわばライバルである飛龍観のデザインされた緑缶
置きたくない?しかし素材的には置かざるをえない?どっち
が優先される?子供のお守りがてら私は傘松公園に向かった
★ 府中地区(傘松公園)★
土産店Q口口口500口口口650⁂ ⁂上等な箱入で中身が見えないため参考記録
素晴らしい!素材的には青・緑と揃えておきながら、ぱっと
見は青缶のみという売り場になっている。昇龍観総本山?で
飛龍観の商品を堂々と並べて売るわけにはいかない!という
プライドが感じられ、緑缶の価格高め設定にも意志を感じる
きっと昔の「すぎのや」でも、同じような愛着で青缶のみを
取り扱っていたのだろう。そのころの他店の取扱状況はよく
分からないが、今では「なんと府中でしか手に入らない!」
と宣伝ができそうなほど秘かなローカル商品である。しかし
この青缶のポテンシャルはこの程度なのか?きっとまだ青缶
のおいしい適した食べ方があるに違いない。同じく宮津名物
の黒ちくわも、カリカリに天ぷらにすることによって今まで
知らなかったおいしさが引き出されたという例があるように