インドの話 2_14

 

北山さんと再び「古都」で。ここの野菜炒め定食には揚げ出し豆腐がついてくる。ネパールで、ねぎ・大根おろし付きの完璧な揚げ出し豆腐が食べられるなんてすごい事だ!さらに酢味噌和えもついてきた。ネパールで、完璧な酢味噌和え…(以下省略)

 

 

 

今日がポカラ最終日、明日早朝出発の予定だ。1日かけて、チョコクロ・古都・チベタン・カシミール・漫画喫茶と、詰め込み気味にハシゴしたのはその為だ。長居をしていると人間退化してくるようで、食べる事ぐらいしか考える事が無くなってきた。

 

 

 

ポカラからタンセンに移動。タンセン名物アヒルのチョエラを食べる(味は普通)。明日は更に南下してルンビニへ。何故かここから仏教4大聖地の巡礼の旅になった。

 

 

 

 1.生  誕  ルンビニー       3.初転法輪  サールナート

 2.成  道  ブッダガヤ       4.入  滅  クシーナガル

 

 

 

 

どことなく荒涼としていて、松尾芭蕉の「夏草や~夢の跡」の句が想起される(気がするだけ)ルンビニはそんな第一印象だった。久しぶりに甦る「暑い」という感覚。

 

 

 

ルンビニは仏陀生誕の地であります。仏教国スリランカを旅してここに辿り着いたから、ありがたみを感じる。ピンキーらスリランカ人の日常生活や心の奥にまで自然に存在する「仏教」。日本の仏教と似て非なるがゆえに新鮮さ・そして尊さを覚えた。

 

 

 

ルンビニガーデン内にあるネパール寺で泊まる。ガーデン内に各国のお寺があり、宿泊(食事付)できるのだ。料理目当てでフランス寺希望、しかしまだ建築中だった。

 

 

 

 

ネパール寺住み込み?の少女に日本語のレッスンを施す事になった。彼女は日頃から日本語を勉強しているようで嬉しいのだけど、その方法にはかなりの疑問がある…。

 

 

 

koreha pen desu. koreha pen desu. koreha pen desu. koreha pen desu.…………

 

 

 

彼女は「女」という漢字の書き取り練習もしていたので難しいけど「男」も教えたら

 

 

 

男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男…(書きすぎ)

 

 

 

ネパール寺を出て、韓国寺(ファン&バス付・寄付金任意)。夕方6時過ぎに食堂へ行ったら、だーれも人がいない。セルフサービスのダルバートが用意してあったので勝手に頂く。なんとというか、やはりというか、おかずはキムチ風味だ。結局最後まで誰も来なかったので、作法がよく分からないまま、自分の食器を洗って退出した。

 

 

 

朝食は昨夜とうってかわって質素。おかゆ・キムチ・ごまだれ(風)。ちょっと寂しい。だが消化はいいらしく、その後トイレで30分以上格闘す(書けない)。この時ほど1人旅で良かったと思った事は無く「これはネパール最後の試練だ…!」と受け止めた。そう、いよいよ楽園的ネパールを脱出し、地獄のようなインドへ戻るのだ。

 

 

 

スノウリからインドへ再入国。国境には韓国人バックパッカーが10人ほど屯していた。韓国寺に泊まったばかりなのに「こいつら鬱陶しいな」とW杯前から嫌になる。

 

 

 

ゴーラクプルはスノウリとヴァラナシの間にある街。スノウリから2時間半かけてようやく着いた時、シートが粗悪品故かむちゃくちゃ臀部が痛くなっていた。「一刻も早くホテルにインしてぇ」と思いながら下車した途端、客引きの第一声「デリー?」

 

 

 

あほう!引き続きバスに乗るような元気な顔してるように見えるか!?しかし、そんなのおかまい無しにしつこい。「説得すれば、私がニューデリーに行く気になるかもしれない、とこの男は考えているのだろうか?旅の予定を何だと思っているんだ…」私はキムチ臭い口で応戦しながら目覚めた。「ああ、ここは紛う事なきインドだ!」

 

 

 

 

早朝からやかましいインド。朝7時に既に私はクシーナガル行きのバスに乗り込んでいた。1時間後ようやくバスはクシーナガルに向けて出発した。クシーナガルに着いたのではない、に向けて出発したのである。定員に満たないとはいえ1時間も待たすなよ…と思うが、もうそんなのでは怒りもイライラも感じない穏やかな心を持つ私。

 

 

 

クシーナガルは仏陀4大聖地の1つ、仏陀入滅の地だ。涅槃堂(ニルヴァーナテンプル)内に仏陀が横におなりになっている像。見学後、そこらへんで会ったおっさんモンクから食事に誘われた。まだ行きたい所があったので2時間後に再会を約束した。

 

 

 

それは涅槃堂から東に1キロの「ラーマーバル」仏陀が火葬されて遺灰が川に流されたという所だ。道中チャイ屋で休憩していると、スタッフや屯しているその仲間から「ここのモンクは、酒も女も嗜むし、法外な寄付(ドネーション)も要求してくる。とんでもない奴らだ」みたいな良くない情報を得る。私の見た限り、さっきのおっさんモンク、悪い人に見えない。どちらかというと君達のほうが醜悪俗物に見えるぞ。

 

 

 

ただ元々LAZYな私は、約束の時間が迫ってくるにつれて行くのがだるくなってきた。「けれど約束もした事だし…。しょうがない、行くか!」おっさんモンクの所に立ち寄る事にしたのである。「人付き合い」に必要なのは「1つ気合」だ(名言)。

 

 

 

ランチご馳走・写真撮影・住所交換。なぜか後半は「添い寝・抱擁・頬にキス」という受け身一方の展開でとても困惑した(相手が僧だから文句が言いづらい)。「あっ帰る時間だ!」ゲイモンク(推定)の求める「秘突喜愛」はまだまだ受け入れ難い。

 

 

 

 

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